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津波がやってくる④

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午後14時。津波到着予定の時刻。

海は凪いでいた。

新江の島水族館に隣接するテラスのような場所で僕は津波を待っている。

海水までの距離は20メートル。少し小高いつくりになっており、相模湾全体を見渡すことができる。

はっきり言って津波見学の絶好のポイントであろう。

あの1時の方向にある烏帽子岩(サザンオールスターズの歌で有名か?僕はきかないけど)が白波に包まれるのであろうか。

周りには僕と同じ大馬鹿野郎共が50人はいる。津波を見にくる馬鹿どもは老若男女問わない。

ラジオと競馬新聞を片手に海を見つめる初老の男性。学生のグループ。親子連れ。

毛がゴージャスな具合に逆巻いた犬を抱いていて語尾に「ざます」とかつけそうなマダムまでいる。馬鹿に人種は関係ない。

災害という非日常が生み出す高揚感があたりに浸透し、それをみんなで待つことで奇妙な連帯感が芽生え始める。

この静けさ、津波の予兆じゃない?ほら、インドネシアの大津波のときだってさ、大きいのが来る前にいったん波が引いたでしょ。いまにくるわよくるわよ。

つづく

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