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2月19日 幽玄のエッシャー展

そして連作短編のような作品群、『二十四の寓意画』だ。

今回僕が個人的に一番気に入ったものである。

二十四の作品は、象徴的な一枚の画と、それを溶かしこんだような説法が魅力を博している。いくつか記しておこう。

『標識』

「自由に道を選びなさい。一度選んだらよくても悪くても進みなさい。別の道は閉ざされているのですから」

『如雨露』

「植物に水を与えると徐々に成長しますが、植物は別の雨の一滴に喜びを感じるのです。」

『井戸』

「私が深いところから汲んで差し上げます。今日だけでなく明日もまた。」

文章にするとひねりもなく、真新しさもなく、だれでも考えつくような平凡なものだが、緻密な線と織りなす光と影の対比を見ていると「うんうん」とついわかったような顔になってしまう。観客をその気にさせるのも才能の一つであろう。

もうひとつご紹介。

『落下』

「我々が危うく積み上げてきた過去は、不可逆性という一点でのみ均衡を保っているのです。」

嘘です。これは僕です。

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