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桜桃

桜桃 
太宰治/角川文庫



あらすじ

表面上は立派な家庭、夫婦仲は良好。

実際妻は「涙の谷」と己を揶揄する行き詰った家族。

夫は自分がかわいそうで仕方ない。家族に気をつかいながらも結局は自分が一番かわいい。自己正当化を書き連ねている。

「かわいそう」であるがゆえ外に女を作ることも許され、高級品である桜桃など食べている。

しかし、良心の呵責からか、味などまったく感じない。

夫の苦悶が、家族にくっきりと影を落としている。

底知れぬ暗さが全編に漂っている。

「子供より親が大事、と思いたい」

との殺し文句も、ただの正当化だと理解している。自分に嫌気がさしている。

「涙の谷」たる妻のすべて分かっている。そのうえであえてやっている。

脆弱な男が、破滅に向かうヒタるタイプの小説。

反面教師ととらえるか。夫を肯定し、彼の行動をなぞるかは、読者の自由。

これ小説か?

【本日の走行距離 5キロメートル】

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