« 白夜行 | トップページ | 第十五回 幻夜 »

シュナの旅

シュナの旅

宮崎駿/徳間アニメージュ文庫

改めて計算してみると―両の指でも不足するかな―まあとにかく昔のことだ。宮崎駿の作品が好きだったことがある。今となってはさほどではないが(若年層向けの作品が多いせいだろうか)かつてはよく見たものだ。

風の谷のナウシカから始まって、もののけ姫くらいまではぞっこんだった。ナウシカの漫画はもちろん、紅の豚の漫画版も持っている。

もっとも「作品のどの部分がなぜ素晴らしいか。その学術的根拠は」と問われて答えられるようなゲイジュツ的評価方法はもっていなかった。「何となく」というやつだからお気楽なものである。

現在、僕が推す宮崎駿の最高傑作は『シュナの旅』だ。

これは映像作品ではない。漫画とも少し異なる「絵物語り」というジャンルだ。

『シュナの旅』は主人公シュナの冒険譚を軸に、少女テアとの交流を交えながらの救国物語である。しかしそれにとどまらない、奥深さがある。

シュナの行動は社会システムの変革をもたらすのである。いわば革命だ。社会悪との対決の果てに待っている自己責任が生の苦しみをあぶりだしている。

 

また、さりげないワンシーンが作品に奥行を醸していたりもする。このような繊細な演出は作品の価値を高める。

ぜひご一読を勧める。

|

« 白夜行 | トップページ | 第十五回 幻夜 »

物語 その他」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: シュナの旅:

« 白夜行 | トップページ | 第十五回 幻夜 »