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2008年10月

十月二十一日 長夜に不可欠なもの

最近のはやり。

オン・ザ・ロックとプリン。

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第十五回 幻夜

幻夜

東野圭吾/集英社文庫

『白夜行』とともに知り合いから手渡された。一緒に読めということだろう。

人から勧められたものにはきちんと相対する、というのが僕のスタンスであるため、今回もスナオに読む次第となったわけだ。

この『幻夜』は『白夜行』の外伝あるいは続編というべく意図的で思わせぶりなシーンが配されているが、どちらかといえばセルフパロディであるというのが僕の印象だ。

というのも美冬=雪穂のキャラクターが『白夜行』よりも一貫しているのである。

一貫して冷厳なのである。雪の女王といったところだ。

『白夜行』の補足といってもいい。

『白夜行』のラストでの雪穂の反応は曖昧で、それゆえの余韻を読み手に与えていたのだが、この『幻夜』では、断定的である。

個人的には『幻夜』こちらの方が面白いかな。

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シュナの旅

シュナの旅

宮崎駿/徳間アニメージュ文庫

改めて計算してみると―両の指でも不足するかな―まあとにかく昔のことだ。宮崎駿の作品が好きだったことがある。今となってはさほどではないが(若年層向けの作品が多いせいだろうか)かつてはよく見たものだ。

風の谷のナウシカから始まって、もののけ姫くらいまではぞっこんだった。ナウシカの漫画はもちろん、紅の豚の漫画版も持っている。

もっとも「作品のどの部分がなぜ素晴らしいか。その学術的根拠は」と問われて答えられるようなゲイジュツ的評価方法はもっていなかった。「何となく」というやつだからお気楽なものである。

現在、僕が推す宮崎駿の最高傑作は『シュナの旅』だ。

これは映像作品ではない。漫画とも少し異なる「絵物語り」というジャンルだ。

『シュナの旅』は主人公シュナの冒険譚を軸に、少女テアとの交流を交えながらの救国物語である。しかしそれにとどまらない、奥深さがある。

シュナの行動は社会システムの変革をもたらすのである。いわば革命だ。社会悪との対決の果てに待っている自己責任が生の苦しみをあぶりだしている。

 

また、さりげないワンシーンが作品に奥行を醸していたりもする。このような繊細な演出は作品の価値を高める。

ぜひご一読を勧める。

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白夜行

白夜行/TBS 

小説版とは異なり、メインの二人の心理を中心に描く。

ハードボイルドさは影をひそめ、かわりにヒューマンドラマ性が比重をしめた。

しかしながらこの作品で二人の繋がりを真正面から表現するのは難しい。

子供じみたわがままさが目立ってしまうからだ。世界の狭い子供二人が不幸を盾に悪意をまき散らしている姿に感情移入はできない。

あえてトライした意欲は認めるが、やはり「つながりを観客に晒さないからこそ感じる絆」というほうが与える印象は強い。

もっとも、プロットは悪くないように思う。

役者陣は実力者ぞろいで、彼らの演技だけを見ていても飽きない。

とはいえ脇役女優陣が美しすぎてヒロイン喰っているのは、作品としてはいただけないだろうな。余貴美子、麻生祐未、奥貫薫、西田尚美、佐藤仁美など、綾瀬ではなんというかまだまだ格が違う。

役者陣は上にあげたような強者ぞろいなのに、最後までトレンディドラマ然とした雰囲気を脱し切れていないのは残念だ。

ラストの亮司と笹垣の対決のシーン。12月24日の繁華街にも関わらず、二人の会話の間通行人が通らないんだもんな。こういうのは、醒める。

安っぽい指輪などしないほうがよほど画面が映える。

それなりに楽しめる作品、で終わってしまったのが残念。

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20周年

zのファンである。

『LADY NAVIGATION』で虜になったのが中学一年。『BAD COMMUNICATION』に衝撃を受け、『ALONE』で英語を覚え、『恋心』に憧れ、『月光』『DEEP KISS』『SHINE』などの数々の隠れた名曲と出会い、またカラオケで声をからしアルバイト先でハスキーな「いらっしゃいませ」を披露した。

NHKスペシャルでBz特集するとあっては見ないわけにはいかない。

メガヒットの理由、というのが番組の趣旨であった。

前半はギター兼作曲兼プロデューサーの松本にスポットにあて、彼の仕事ぶりを追っていた。

特筆すべきは決断力だろうか。集中力が切れたらスパっと休憩をとる。普通の人なら妥協や諦観から休息を要求するのだろう。あるいは「ここで休憩をとったら負けだ」ときめつけ、ずるずると時間を浪費し「やった気になって」いるだけだろう。

彼の場合は、極めて前向きな休息だ。自分の使命と、集中力を信じているからこそできることなんじゃないか。まったく成功者の思考である。

後半はヴォーカル兼作詞の稲葉をとりあげていた。

松本がいうようにストイックな姿をみせつけ、独特の高音を維持するための妥協なき生活習慣をカメラに晒していた。

愚直な努力、というのがメガヒットの理由と番組では結論づけていたが、これは間違いである。そんなものは一要因に過ぎない。

しかし凡人にとっては彼らのような姿勢は見習わなければなるまい。

再放送は10月8日深夜です。

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