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四月一日 難解なエイプリル・フール

新年度ということで再開。

“嘘”

なんという魅力的な言葉だろう。様々な思いが渦巻き、淀み、人を破壊してしまうパワーを秘めている。まこと奥が深い。

というわけで、四月一日といえば新年度よりもエイプリル・フールだ。

しかしこのエイプリル・フール、あまり優遇されていない。

学生のころは春休み中ということで日の目を見ないし、お年を召せばそんなものにかかずらわっているエネルギーはない。家族相手にささやかな嘘ついても面白くもなんともない。そもそも春の花のようなかわいらしい嘘(いやいや冗談)は一年中吹いている。

「嘘をつくことが許される」

という死神の交渉カードのような魅力的なエサをちらつかせても

「そういえば昨日エイプリル・フールだったね」

と都市の雑踏にはかなく散るのである。

とはいってもやはり嘘は魅力的だ。

エイプリル・フールがいまいちぱっとしない理由は「嘘をつくことの大変さ」にこそあるような気がする。悪徳だから、ではない。それなりに頭を使うのだ。まこと疲れる。

また意味のない嘘を人はつけない。嘘は必ずどこかに着地しなくてはならない。宙に浮いたままになってしまうと「それがどうした」とひややかな視線を浴びることになるから。

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